YIPPYのクラフトマンシップ
みなさま、こんにちは。
本日は、YIPPYのものづくりの現場についてお話したいと思います。
一般的な量産品とは異なり、木製家具は多くの「手作業」が随所に必要な製品。
オートメーション化にはほど遠く、昔ながらの職人技が求められます。
中でも「研磨」という工程は時間がかかるため、要求レベルによって製品コストに大きく影響する処理のひとつ。
特に子ども用品に求められる滑らかな手触りには欠かせない、手間のかかる手仕事です。
私たちは、お子さまのお食事シーンやつかまり立ち、イッピーの足下でのはいはい等を想像し、厳しい基準を設定しています。
手仕事・・・
そうなんです。
部分的な研磨は機械が行ってくれるものの、工員さんが研磨ローラーに部材を当てて角を丸くしたり、研磨紙を使って仕上げていく工程。
YIPPYの高さ調節やフードトレイの取り付けに必要な溝は、すべて工員さんがひとつひとつ、手作業で仕上げてくださっています。
脚裏も、床を傷つけないように、1本1本丁寧に。
加えて
吹き付け塗装も、 連続した立ち仕事での手作業です。
木材の伐採・加工、そして製造時期によって木の状態は微妙に変わり、特に水性塗装の乾燥時間は季節によって調整が必要。
まさに、経験による工夫、そして技術が活かされています。
最終工程「フレームの組み立て」も、もちろん熟練の工員さんによるもの。
折りたたみの機能を実現する金具の取り付けも、精密かつ繊細な技術が必要です。
イッピーをほぼ完成品でお届けできるのは、この最後の大切な組み立てのプロセスを丁寧に、傷つけないよう細心の注意を払いながら工場でまかなってくれているからこそ実現できています。
実際、2019年の日本先行発売以降は、このシンプルに見えてとても難しい YIPPY の製造工程にギブアップを申し出た工場がいくつもあったほど。。
安定供給に至るまでには、たくさんの壁を乗り越えてきました。
このように、「技の集積」で仕上げている YIPPY。
研磨の度合い・塗装の厚み等に多少の個体差が生じるため、脚の溝と板の隙間や脚の閉じ方が1脚ごとに異なるのは、このような製造背景が理由です。
もちろん、品質基準を設け、ミリ単位の許容範囲値以内であることを確認した上でお届けしておりますが、すべて均一なYIPPYにはなりません。
天然木の表情や色味と同じく、お迎えいただいたイッピーの個性として、長くご愛用いただけますと幸いです。
木製家具のイッピーを、より深くご理解いただけますように。
moji - wood master